ご挨拶

代表取締役社長 松村保広
President
Yasuhiro Matsumura, MD, PhD

ご挨拶
  抗体IgG が、分子サイズから言って体内のがん組織に集まりやすいというEPR効果を報告したのは、今から30年前、1986年のことでした。そして、1994年には、乳がんの細胞からCD44v2という分子を見出し、その抗体を作製することに成功しました。しかしながら、臨床的に役に立つ抗体とはなり得ませんでした。

  これらの研究の結果と失敗の経験から、真にがん特異的な分子を見つけ、その抗体を作製することができれば、必ずがんの治療や診断に応用できるはずだという信念を持つに至りました。それから十数年、紆余曲折はありましたが、ついに大腸がん特異分子を数種発見し、それらの抗体の樹立に成功することができたのです。

  また、悪性度の高いがんの周囲には血液凝固の塊が存在しますが、私はその塊の表面にある凹み構造を発見し、その抗体の樹立にも成功しています。こちらはいずれ、たちの悪いがんである膵がんや脳腫瘍の治療などに応用できるのではないかと考えています。

  私はがんセンターから兼業許可を得て凜研究所に参画し、今後 はいよいよ、上で述べたような抗体製剤による、新たな治療法と診断法の実用化を目指して参ります。
略歴
  • 1981年熊本大学医学部卒業、第一外科
  • 1988年医学博士号取得
  • 1989年米国Mt Sinai医科大腫瘍内科
  • 1990年英国Oxford大学病理
  • 1994年国立がんセンター中央病院内科医員
  • 1999年同特殊病棟部医長(ミセル製剤の治験)
  • 2002年国立がん研究センターがん治療開発部部長(後の新薬開発分野)
研究業績
1)がんと内因系血液凝固:不溶性フィブリン上の凹み構造の発見と、その抗体の樹立。CAST治療の提唱。EPR効果の発見。Hyp3-bradykininの発見
2)抗体開発:新規大腸がん分子の発見とその抗体の樹立。
CD44変異体V2の発見とその抗体樹立。
  • 1981 MD from Kumamoto University Trainee, 1st Department of Surgery, Kumamoto University
  • 1988 PhD from Kumamoto University
  • 1989 Postdoctoral fellow of Department of Neoplastic Diseases, Mt Sinai Medical Center, NY, USA
  • 1990-1994 Postdoctoral fellow of Nuffield Department of Pathology Oxford University UK
  • 1994-1999 Staff Physician, Department of Medicine, National Cancer Center Hospital.
  • 1999-2002 Head of Department of Medicine, National Cancer Center Hospital
  • 2002- Director of Division of Developmental Therapeutics, EPOC, National Cancer Center
Research achievements
1) Cancer induced intrinsic blood coagulation: Discovery of unexplored holes on fibrin clot and development of its monoclonal antibody (mAb). Proposal of CAST therapy. Discovery of EPR effect and Hyp3-bradykinin
2) Development of mAbs: Identification of colorectal cancer marker and the development of the mAb. Identification of CD44 variant 2 and the development of the mAb